2011/03/30
操体法

2011.3.30 『操体法』橋本敬三先生の伝えようとしたことを推測する。

『操体法』橋本敬三先生の伝えようとしたことを推測する。

操体法は、故橋本敬三先生がまとめられた一つの運動療法です。
痛くない動きや気持ちいい感覚を指標にして、主に自動抵抗運動を
使ったテクニックです。

自分の動きを使うので、セルフケアとしても使えるというのも特徴の一つです。

ただ、感覚という曖昧なものをつかうことと、調整に使うベースの動きが
大変シンプルなので、他の手技に比べて体系づけて説明しにくいところが
あります。

また、当の橋本先生が、ご自身が提示した動きのパターンについての
調整の目的や、調整にいたる機序などの説明をなさらなかったので、
形だけが独り歩きしたり、感覚重視のスタイルとして現在運用されていることが
多いかと思います。
そこで、わたしは、橋本先生が、言葉としては表現なさらなかったけれど、頭のなかでは
了解済、組み立てができてたであろうものを、想像、推測してみました。

このような作業を通して、感じたことは操体法は、本当にシンプルで理にかなったもので
橋本先生の直観やセンスは素晴らしいということでした。

では、まず初めにこの図から考えてみます。


「万病を治せる妙療法 操体法」橋本敬三著 農文協刊 50ページ


この図は”肩、腕の痛み消去 ”という見出しの図の下に出てくるものです。
でもこのかたちから直接局所の肩や腕にどのような刺激が伝わるのか、どうしてこの形が
調整として有効なのか、よくわかりませんよね。


画像からは読みにくいと思うので、説明文を書き出すと、、
(1)腰・尻をフラダンスのように左右に動かす。顔を動かして自分のお尻を見るように。

(2)左右をどちらかの動きが気持ちよいか。痛くないほう、気持ち良いほうを5〜6回やる。

これだけなんですね、、

で、これをいきなりやってもらうと、人によっては手首や膝が痛くなります。
普段あまりやらない姿勢なので、体重が手首や膝にかかってしまうんですね。
これでは、本来の”肩、腕の痛み消去 ”という目的は果たせません。


で、手首や膝に負担がかからないようにするには、腹筋をつかって骨盤を少し後ろに引き上げるように
するという、結構高度なからだ使いが必要になってくるんですね。

でも、実はこのような姿勢には名前がついているんです。跪座(きざ)といいます。

武術や茶道の中に残っている、日本に昔からあった所作の一つなんです。

橋本先生はこの所作の中にからだをうまくまとめる流れを見つけたのだと思います。
たぶん、局所、患部の肩、腕を治すために、大本の体幹や骨盤を調整しようと
しているのではないかと思います。

そこで、武術の観点から跪座のポイントを考えてみます。
足部の指の付け根を柔軟に操作すること。
踵のうえに坐骨を乗せること。
腹筋や骨盤底筋を使って、体幹を引きあげながら操作すること。


このなかで、一番重要なのは踵と坐骨の位置関係をちゃんと決めることです。
跪座は膝を曲げていますが、膝を伸ばした立位の姿勢から歩行、走りといった
動きに移行するときにも実は同じです。

膝を曲げて、からだをコンパクトにまとめ、逆に拘束を多くすることで、負担のないからだ使いを養成しているのですね。

わたしが通っている稽古会の先生の動画も参考にしてみてくださいね。

跪座から膝行(しっこう)という動きに展開しています。
YouTube - 101211江東友の会金曜合気道クラス 



江東友の会 
わたしが参加させてもらっている稽古会です。
斎藤豊氏が主催なさっている起倒流伝書を中心に身体の運用法を研究する会です。


*参考にしてくださいね*

ブログ治療室日記『症例集』 http://ksotai.exblog.jp/
川名操体治療室HP http://www.k-sotai.com

川名操体治療室 
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-5-15 ストークメイジュ504

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