2015/05/12
講習会

2015.5.12 2015年 前期 操体法講習会(臨床家向け)12回シリーズ7日目4/23(木)行いました。

今期のテーマは、
『操体法 動きと自律神経バランスの関連を探る』
『内臓のバランス 観察と調整
です。
併せて、骨盤、椎骨の触診理論もお伝えしていきます。

今回も、内臓調整の話題では前回に続いて『十二指腸』に注目しながら、もう少し全体の流れを考えてみました。

前回も書きましたが、

発生上、腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈によって支配(動脈還流領域)されている腸管をそれぞれ便宜上 前腸、中腸、後腸と分類します。

前腸
咽頭〜胃 十二指腸上半(ファーター膨大部より上半)

中腸
十二指腸下半〜横行結腸右2/3

後腸
横行結腸左1/3〜直腸

胎児の原始腸管の発生過程を見ると、前腸(胃、十二指腸上半)は頭尾軸の周りを(上方から見た時)時計まわりに90°回旋して、背腹軸の周りを
(正面から見て)時計まわりにわずかに回旋します。

それに対して、中腸は複雑な課程を通じて結果的に270°(90°+180°)正面から見て(前頭面観)反時計回りに回旋します。


特に中腸の臍の周囲を反時計まわりに回旋する動きは臍帯を軸にしたような動きでなんとも不思議ですが、成人となったわたしたちのからだの中にこの動きの記憶はあるかもしれませんね。
そして、実際誕生した後の消化器、腸の蠕動運動、食べ物の流れは時計周りですよね。

相反する動きが私たちのおなかの中には存在するともいえます。そしてこの筋書きはとりあえず標準のストーリーですが、その発生の過程でエラーが生じてしまう場合もあります。
回転が足りなかったり、回転しすぎたことにより臓器の配置が変わってしまったり本来ないはずの異常な臓器を支える靭帯が出現したり場合によっては腸閉塞などを起こす重篤なケースも実際あるようです。

大きなエラーでしたら、当然どこかの時点で気が付かれるでしょうが微妙なエラーはきっと気付かれずに原因不明の不調として悩んでいる人もいるかも知れません。

ですから、内臓の調整としてこの時計回りと、反時計周りの動きを扱うことはなかなか有効だと考えられます。
どうやって、それを調整するかというと、、
今まで行ってきた操体法の「膝倒し」のバリエーションでやってみてはどうでしょう?
「膝抱え」的にやると運用しやすいです。




この姿勢で臍周りを時計回りと、反時計周りに動かすとイメージして動いてみてください。
膝が左右に動きますよね!

従来のわたしの解釈でも「膝倒し」は側屈系の動きの運用と説明してきましたが、臍周りの時計回りと、反時計周りの動きとイメージして動いてみるとまたダイレクトに腹腔に刺激がいって、
場合によってはすぐにお腹がグルグル動き出します。







橋本敬三先生がどこまで考えて、このパターンを考案されたのかは不明ですが操体法の基本パターンの汎用性の広さには半ばあきれます。
わたしが、あれこれさんざん考えた挙句に、この形で出来てしますのですから、、

恐るべし、操体法です!

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