操体法とは

操体法とは、仙台の医師 故橋本敬三先生(1897~1993)が 人生をかけてまとめられた健康学の一体系です。 健康学としての操体法には様々な側面があります。

①調整法としての側面>調整技術 手技療法 物理療法  療術 整体
②養生法としての側面>セルフケア 日常の健康法
③痛み緩和に有効な感覚論>原始感覚 ラク 気持ちいい感覚に着目 感覚を指標に調整
④生き方指標としての健康論>思想 哲学 自然の法則 (呼吸 飲食 精神活動 身体運動とそれを取り巻く環境)

主に
①調整法によりお辛い症状を緩和し 
②セルフケア 日常の健康法

を積極的にお伝えしているのが当治療室です。

西洋医学の医師であった先生は運動系が健康と疾病に重大な意義をもっていることに着目し、正體術を初めとする様々な民間療法、鍼灸など東洋医学系の療法の影響を受け、研究を重ねました。
その結果、編み出された操体法は、運動系の構造・力学・分析による法則の認識により組み立てられた健康の復元方法なのです。
そして、操体法の最大の特徴である、ラク、気持ちよい方向を把握することの重要性を示しました。

「人間のからだは、もともとよくできている。それが歪むことによって不健康になるわけですからその歪みを治してやれば健康になるのです。歪みを治すには苦しいほう、痛いほうに動かすのではなくらくな、気持ちよい方向に動かせばよいのです。これが操体法の原理であり、健康の原理です。」

万病を治せる妙療法 操体法 農山漁村文化協会 P123 歪みを治す極意は一つ より

健康学としての操体法

操体の写真

呼吸 飲食 精神活動 身体運動の個人個人の行動と環境

人間の健康状態は、
呼吸 飲食 精神活動 身体運動の個人個人の行動と環境との関連から成り立っているとして、毎日の生活が自分のからだを作っているいう観点から自らが自分の責任として行うべきこと セルフケアの方法論としての操体法を推奨されました。

操体法は、元気に生きるための指標を示してくれているんですね。

操体法的からだの捉え方 動きへのこだわり

操体の写真

からだは動く構造物「動く建物」というたとえです。
各パーツは相関連動装置 として、関係しあい動いています。
しかも2足歩行です。
少ない支えと高い重心。元々かなりアンバランスな建物なのです。

ちょっとしたバランスの崩れがとんでもない所に影響を及ぼすことになるのは、おわかりでしょう。
崩れる原因は、その人のからだの歴史・生まれ持ったくせスポーツや仕事でついたくせ・けがなどで生じた歪みです。
これが具合が悪くなる原因です。
意外な所の影響が結果として症状として現れる事も多いのです。

敬三先生語録

・運動の中心は腰にある
・脊柱の歪みが病気の原因
・人間の設計にミスはない
・バランスを調整する無意識行動
・感覚の微妙な働き 原始感覚
・大切なカンをみがくこと  感覚やカンを磨く人間は知識が発達してカンが鈍った

操体法は、運動系の法則にしたがった調整法

運動系の法則として橋本先生はこのようなことを書き残しています。

「運動は全身の重力を体の中心に近づけてやらなければ非能率であり、形態美は発揮されず、疲労するのみならず体が崩れて運動系のアンバランスを招くのです。中心に集約同一平均した運動はアンバランスを調整します 。」

「運動は支点を中心にして正反両作用によって営まれる。この支点が体の中心に近いほど良い。」

「正動点 中心支点 反動点が一直線になるのが理想。筋肉も一方が緊張すれば他方が弛緩するようにお互いに拮抗していてそのヌキサシが円滑に行われれば良いのですが、一方が張り切って読まなかったり緩んで張らなかったりしてはどちらも具合が良くない 。」

万病を治せる妙療法 農山漁村文化協会 P106 運動系の秘密の原則 より

骨盤丹田といわれるところを動きの要にしたからだ使いがよいとしているのですね。
そして

バランスが崩れた時の調整法としては、感覚を指標に、痛くない動きが痛みをとる、逆モーション誘導法を使います。
痛い方向から反対方向に逆モーションを誘導して急に脱力させることで辛い症状を改善、バランスを回復させていきます。

逆モーション誘導法でなぜからだのバランスが改善したり症状が軽減するのかについての機序については、諸説あり、仮説の域をでていないところもありますが、 簡単にいくつかの説を上げておきますね。

①神経反射機序からのアクセス

筋肉や靭帯の深部知覚の反射機序を利用して筋肉の緊張を緩和しているという説が有力です。
筋肉の緊張によるコリや痛みを発生させている神経の刺激伝導路信号のエラー誤作動をリセット、再起動するといったイメージでしょうか。

②脳内へのアクセス

快適感覚を使って誘導するので、脳内の神経伝達物質ドーパミンなどの分泌を促し自律神経系バランスを整え痛み緩和を促しているともいえます。

③重力バランスからのアクセス

重力や支点を考慮した刺激 抵抗や瞬間脱力など圧刺激のコントロールによる物理的刺激を使っての調整

(他にも諸説あります。)

具合が悪くなるということ 治るということ

操体の写真

(正体の歪みを正す 創元社 口絵改変)

具合がわるくなるということは、ちゃんと筋書きがあるのです。この過程は可逆性ですから、治っていくということは、そのコースを逆にたどって行くということです。

調整とは 歪体を正体にもどすこと バランスを整えるということです。
歪体から正体に逆転させると健康は取り戻されさらに増進も可能です。

バランスを整えることで改善していく方法は、様々あります。
けれどその時に からだが根本から立ち直って行くときに感じる感覚を原始感覚として快い 気持ちいい ラクだ etc
を目安、指針にしているのが操体法の特徴です。
そして、操体法は基本的に自分で動くので安全性も高いです。

操体法は、からだの感覚と動きにフォーカスした考え方 調整法なんですね。

当治療室で行う 調整法としての操体法

先述の運動系の法則に従って、ラクな動きの方向性の分析や重心、体重の負荷を観察し辛くない 正体バランスに近づけるよう
設計してご自身の動きを使って調整していきます。

当治療室で行う操体法は大きく分けて2つ

①ゆるめる操体法 >気持ちい感覚を重視して緊張を緩め リラックスした状態を目指します。

②整える操体法 効かせる操体法 >生活の質を向上させ、元気に行動できるからだに仕上げます。

川名操体治療室で出来ること

当治療院では、からだの歴史を伺い具合が悪くなった原因をとことん探します。
そして結果としてのつらい症状の改善を目指します。
トータルにからだを捉えることを目指します。
もちろん、快いことを目安にして。
又出来る限りご自分で出来る調整法をアドバイスしていきます。
これも操体法の大きな特徴の一つです。
操体法を是非日常の智恵として活用していただきたいと思っています。

治療室からのメッセージ

健康のコンサルタントとして、あなたのこころとからだからのメッセージに耳を傾けます。
自立を促し 助走をお手伝いすることが当治療室の使命です。

からだというものは、お一人だけではどうしても手が届きにくいところ
気が付きにくい不調が出てくるものです。
ひとりで悩まず、頑張らず。
いつでも相談してください。
そして、できれば
定期メンテナンスでよいコンディションをキープしていきましょう。
からだを探求する旅路、息の長いお付き合いができたら嬉しいです。

現代版 *健康学としての 操体法

操体法は、元気に生きるための指標を示してくれているんですね。
しかし先生がこの考えを発表したのは、昭和40年(1965年)頃です。
その後、生活様式や社会状況や自然環境は随分変化してきました。
また、健康に関しての新たな知見はその後たくさんあるわけです。
知識をアップデートする意味でも、現代版生きるための必要条件をピックアップしてみました。

操体の写真

操体法 現代版 生きるための必要条件

当治療室ではひとりで行う操体法のご紹介をオンライン(zoom使用)で行っています。
詳しくは>
朝活オンライン操体法セミナーの紹介

営業カレンダー
休日:木曜日・祝日(不定期で営業する場合もあります。カレンダーでご確認ください。)

とどろき縁側の予約枠は以下の時間となります。
火・水:①11:00~12:30、②13:00~14:30、③15:00~16:30
日:①9:00~10:30、②11:00~12:30、③13:00~14:30、④15:00~16:30
※上記以外の時間をご希望の場合はご相談ください。
※オンラインセミナー開催の日は、①②施術枠はございません。
予約ご希望の方は営業カレンダーご確認よろしくお願いいたします。

ご予約・お問い合わせ
090-6158-6367
受付時間:9:00~18:30