2018/03/01
肩こり

健康のための水泳。肩こりが改善されるクロールのストロークフォームとは


患者様:50代女性
ご職業:

症状:健康のため、半年前ぐらいから水泳を始めているそうです。
ただ、左の肩こりがありクロールを泳ぐときも左のストロークがうまくできないそうです。

診断:
姿勢を観察させていただくと微妙なひねりが入っています。
お話を伺っていく中で右に足先を出す、横座りが形のベースになっているようでした。

女性の方に多いのですが、からだを支える力が弱く、ひねったり、くせの流れで、ワンパターンのからだ使いをするのがひとつの原因だと思います。

ただ、からだを支える力と一口にいってもわかりにくいですよね、もちろん基本的な基礎体力は必要大前提です。
その方も腹筋運動は日ごろの運動の中でやられているそうです。

水泳もやっていて、腹筋運動もやっているのに肩こりや、動きのバランスがもうひとつ改善されないということは、なにかもう少し工夫が必要ということかもしれませんね、

アドバイス:
調整の中でやったのは、横臥位での肩関節の調整です。
クロールのストロークのように腕を回していただいて、手先が前に来た時、肩関節、上腕骨の大結節(肩の前の出っ張り)を支えて、壁をつくりそこにからだを寄りかかるように体重をかけてもらうということをやりました。

だいたい、多くの人が無意識にやる肩の動きというのは、大結節を前に突き出して、腕に力を入れることが多いのですが、この姿勢は肩関節が不安定になり、無駄な力を入れやすく肩こりの原因にもなるものです。

上がり気味の肩を下げながら、腕をまわして、大結節が飛び出さないように支えてもらうと自然と腹筋に力がはいります。

大結節を支えるのはそれ以上そこに力を入れさせないことと、そこを固定点にするためです。
普通にやっている腹筋運動と違う力の入れ方をやっているのがわかるでしょうか?

普通の腹筋運動は腹直筋だったら恥骨側を固定点にしてみぞおち側を運動点にしてます。
その逆にみぞおち側(上のほう)を固定点にし恥骨側を運動点にした動きなのです。

どんな動きかといえば一番わかりやすいのは逆上がりの時の腹筋の使い方です。
鉄棒を持っている腕が固定点になって腰を引き上げますよね、あれです、あの動きです。

この動きをしたときのへそ下、恥骨付近に入る力の入れ方ができると腰がまとまって、からだを支える状態がうまくできてきます。

たぶん、昔の人がよく言っていた丹田に力や気を入れるというのもこれに近いのではないかと思っています。

現に、そのような調整をすると、動きにくかった肩が回るようになってきます、

最初はわかりにくいかもしれませんが、からだはいろいろな使い方ができます。
からだの調整とは単に形を整えるだけでなく、無理のない無駄な力のはいらない疲れにくい使い方というものを獲得してくことも大事なテーマだと思っています。

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